オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

超速で8月は終わり、先週の日本魚類学会年会も終わり、日常です。 一昨日の山間の素晴らしい湿地帯でつかまえた↑個体は予想どおりチビミズムシMicronecta sedulaでした。F岡県では貧栄養気味の水質が良好な止水域がお好みと思われます。自分の知る限り2地域…

日記

夏季休暇と台風と急な豪雨と微妙な体調不良が重なって調査の予定がまったくこなせないまま、8月も28日です。遅れを取り戻すべく調査など。 素晴らしいエコトーンを伴う汽水域!生物がたくさんいます。 そんな中、見慣れないエビ。湿地帯生物愛好家を自称して…

日記

ドジョウ(在来)、ドジョウ(外来)、カラドジョウ(外来)の区別点についてよく質問があるので、図をつくりました。参考にしてください。生物というのはどうしても個体変異とかあるのと、この3つのドジョウは交雑することが知られているので、100%一致し…

日記

豪雨の影響で調査がずれこんでいます。今週は連日湿地帯。湿地帯好きでなければとても持ちませんが、幸い湿地帯中毒なので大丈夫です。 ということで、ミゾナシミズムシCymatia apparens某筋肉S氏に教えてもらった場所にて。情報ありがとうございました!県…

論文

日本産コガシラミズムシ科の総説です! Hayashi, M., Iwata, T. Yoshitomi, H. (2023) Revision of the family Haliplidae (Insecta, Coleoptera) in Japan. Zookeys, 1168: 267-294. zookeys.pensoft.net 日本産2属13種を認め、うち1種は新種、1種は日本初…

日記

いわゆる昆虫ハウスとかインセクトホテルとか言われるものをつくってみました。本当は5月につくる予定だったのですが、病に倒れたりして今日になってしまいました。 以前にポン氏と工作した鳥の巣箱が壊れて放置されていたので、これを利用しました。すでに…

日記

2020年に「ネイチャーガイド日本の水生昆虫(リンク)」という図鑑を出したのですが、それを機に「日本産真正水生昆虫リスト(リンク)」というものを作成・公開して更新し続けています。図鑑というのは非常に使いやすくて知見も広まり有用なものですが、一…

日記

東京都内某所での湿地帯調査に参加してきました。秘密任務です。ここは私が幼少時に採集をしたことがある場所です。 見た目は変わらず、都内でも貴重な素堀の水路です。水もきれいです。 ムカシツチガエルです。私が幼少時はツチガエルでしたが、近年の研究…

日記

シーズンなので連日湿地帯調査の日々です。中毒なので問題ありません。 素晴らしい渓流のエコトーン! 水路と水田と休耕田から構成される素晴らしいエコトーン! 素晴らしい干潟のエコトーン!無限とも思われる湿地帯生物が暮らしていました。 一方でエコト…

日記

ちょっと気になっていた安藤食品さんでじゅんさい鍋セットを購入して食べました。 andofoods.com ジュンサイとはご存じのとおり、水草です。展開する前の葉やつぼみなどがぬるぬるした物質で覆われています。 生のジュンサイを食べたのははじめてかも。こん…

日記

ということで今日は遠方から協働研究者が来られたので調査。ヤリタナゴです。 いくらでもいると思っていた魚ですが、ここでは明らかにこの20年で減少している。激減と言っても良いレベル。なんとか絶滅させずにつなげたい。厳しい。 オイカワ!実に良い色で…

日記

昨日・今日ととある案件に関係した魚類調査でした。久しぶりに投網たくさんうって、潜水して観察して、湿地帯成分を存分に吸収しました。 素晴らしいエコトーンを伴う堀の風景。しかしあと数年で消滅する風景。たくさんの湿地帯生物がざわざわしていました。…

湿地帯ビオトープと蚊について

某SNSを見ているとビオトープをつくると「蚊が湧く」のではないかという疑念が大いにあるようです。確かに水たまりと言えば蚊。蚊と言えばこれまでに幾多の感染症を媒介して人類をもっとも(間接的に)殺している恐ろしい湿地帯生物であることは言うまでもあ…

祝出版!

中島 淳・大童澄瞳(2023)自宅で湿地帯ビオトープ! 生物多様性を守る水辺づくり.大和書房,東京. www.daiwashobo.co.jp 新しい本を出版しました!このブログを見ている方は、オイカワ丸が庭の湿地帯を楽しんでいることを折々観測していたと思うのですが…

日記

気づけば新年度。今年の年度末は仕事が積み重なりすぎてやばい感じでした。。今日は春休みをとって、マリンワールド海の中道に行きました。昨年にリニューアルされた淡水コーナーであるところの「九州 水の森」を見たかったのです。 大きな滝を中心として美…

日記

杉の花粉にやられて弱っていますが、色々と締め切りもあるのでがんばっています。今日は近くの池に散歩にいってみました。 ドブガイ類の多産する場所ですが、岸際におびただしい死殻が。いずれも不自然に端が欠けています。 そして周囲には教科書通りのアラ…

日記

昆虫食陰謀論がネット上のごく一部でにぎわっているのをみかけました。あれは陰謀論です。根も葉もない噂に飛びついて誹謗中傷に加担するのはよろしくありません。ところで日本では昆虫食というと長野県が有名ですが、実は全国的に昆虫食文化がかつては存在…

日記

今日は調査予定だったのですが雨天のため中止に。しかし夕方に雨がやんだので、ちょっと別の場所に調査に行きました。この数日の雨、やや高温。これは湿地帯に行きたい思いが抑えられませんYO! そして!カスミサンショウウオが産卵しているのをみつけました…

放流の問題

これまで日本では主に水産の分野において種苗放流というものがなされてきました。しかし放流に伴って意図しない外来種や病原菌がばら撒かれて、色々な問題が生じているのはよく知られているところです。前者では例えば琵琶湖原産のハスや北米原産のミズワタ…

日記

生きてます。2月2日は「世界湿地の日」です。ということで昨年に訪れた素晴らしい湿地帯の写真などを。 トノサマガエルです。 ゲンゴロウです。 とある書籍を執筆していまして、夜間はそれに注力しています。そのうちにご案内できると・・思います・・・・ …

日記

もう1月も中旬を過ぎて驚愕していますが、今日は定例調査でした。 1月のため池です。一見シーンとしていて何もいなさそうですが、湿地帯生物は生きています。 ヒメミズカマキリです。冬も水中にいることが多いようです。 水際の流木をひっくり返したら、そ…

謹賀新年

すでに1月も一週間たってしまいましたが、2023年も湿地帯中毒をよろしくお願いします!年始から腰~肩~顎の神経が痛んで弱っています。が、今年も湿地帯活動をがんばっていきたいです。特に今年は前半に本を出します!楽しい内容になると思うのでお楽しみに…

日記

おそらく今日は年内ブログに書き込める最後の日なので、書き込みます。今年もばたばたと一年が過ぎてしまいました。色々と発見もあり、研究の進展もありました。しかしながら来年は成果を出しつつ、もっと丁寧に生きたいと思います。今年はあまり更新できま…

日記

今日は予定していた湿地帯調査が悪天候のため中止になったので、悪天候の中、別の湿地帯に行ってドゼウ採集任務を果たしたりしておりました。ちなみに悪天候のため中止になったのは山の中で、悪天候だと遭難する恐れがあるから中止となりましたが、悪天候の…

日記

寒いです。今日は自宅回りは雪が降っていました。こんな寒い日には何をするか?湿地帯の保全・再生活動です。 今日の会場は海近くでまったく雪は積もっていませんでしたので、予定通りに湿地帯に穴を掘る作業を行いました。 みんなで掘っていきます。 こっち…

日記

冬になってしまいましたが、水の中に入る調査は続いております。 先日のとある湖での魚類調査にて、ここはバス釣りで有名な場所ですが釣り糸だらけで本当に閉口しました。 ワーム。。釣りは楽しい趣味だと思いますが、放置された釣り糸やルアーに鳥類が絡ま…

日記

12月に入っていきなり気温が下がりました。今日は朝から川で調査でした。 カマツカです!日没間近なのでフラッシュ光らせています。 オヤニラミです!大きくてかっこいい!こちらも日没間近のためフラッシュ光らせています。 明日も川です。

日記

今日、庭の湿地帯にニューカマーを発見しました。 ヒゲナガハナノミ属の幼虫です!幼虫は水生で、尾端を水面上に出して呼吸することができます。低山地から平地の浅い泥底の環境にみられます。九州ではヒゲナガハナノミとヒゴヒゲナガハナノミの2種が記録さ…

日記

なんか色々とやることが多いですが、研究もぼちぼち進めています。今日は小さな巻貝の標本作成に挑戦してみました。 対象はこちら、九州固有の湿地帯生物・オンセンゴマツボです。なんと水温40度を超える環境にも生息可能という変わった巻貝です。本種は大分…

日記

秋も終わりかかっています。会議とか調査とかしています。最近は諸事情あってミズカメムシの資料を整理しています。ミズカメムシは若干知名度が低い水面性のカメムシの仲間で、福岡県ではこれまでに4種の記録があります。2009年に書いた「福岡県の水生昆虫図…