湿地帯中毒

湿地帯中毒患者(末期)の日記です。

日記

環境省レッドリスト2018が公開されました(リンク)。汽水・淡水魚類ではこれまで情報不足カテゴリーであったドジョウが、準絶滅危惧に選定されました。これは「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種」と定義されます。また新たにキタドジョウ、シノビドジョウ、ヒョウモンドジョウが情報不足として加わりました。ドジョウ属は近年の研究で別種レベルに異なるいくつかの集団からなることが報告され、その実態が不明であったことからこれまで情報不足というカテゴリーだったのですが、中島・内山(2017)によりひとまず実態が定義されたことに伴い、情報不足の3種を切り離すことで「ドジョウ」として評価することができるようになり、今回準絶滅危惧に選定された、という流れになります。環境省資料のうち「補遺資料(PDF)」には今回のランク変更の経緯や各種の状況についてまとめられていますので、興味の有る方はぜひお読み下さい。
ドジョウが減っている!というのが一般的にはニュースバリューがあったようで、ネットニュースなどでもドジョウが前面に出ているものが多いようです(リンク
ところでこうしたニュースがあると危惧されるのが「ドジョウの放流」です。減っているのか、なら放流しようと考える人はそこそこいるようで、メダカが絶滅危惧種に選定された際には各地で由来の不明な外来メダカが放流されてしまう事態となりました。今回補遺資料を読んでもらえばわかるように、ドジョウの危機要因として「同種内国外系統との交雑による攪乱が懸念」とあります。すなわちその辺に売っているドジョウ(多くは中国大陸から輸入された外来ドジョウ)を放流してしまうと、在来ドジョウに致命的な悪影響を及ぼすということです。私の調査ではまだまだ各地に在来ドジョウは細々と生き残っています。ドジョウの放流は決してしないで下さい。ドジョウを放流する行為は、ドジョウを絶滅に追い込む行為であること、ぜひ多くの人に知ってもらいたいです。


ところで今日は午前中に某用事があり某水田水路地帯で湿地帯生物と戯れていました。

ここにはドジョウがいるのです。おそらく在来系統と思われます。上のような水田水路の風景は現在かなり少なくなっているということに気づいている方も多いと思いますが、こうした風景と一緒にドジョウも減っているのです。ドジョウを保全するために必要なことは放流ではなく、生息環境の保全です。なんとかこれを契機にドジョウとドジョウが暮らす環境が守られればと思います。

シマヘビ。タモ網をもっている状況であればすかさず捕まえます。かっこいいですね。他にヤマカガシもみました。ドジョウがたくさんいる水田水路地帯は他の生き物も豊富なことが多いです。

この水路にはヌマガイも生息していました。たまたま通りがかった農家のおじさんに見せたところ「昔は下の方の川に気持ち悪いくらいいたよ。コンクリートにしたらいなくなったけどな。まだいたんだね。」というようなことを仰っていました。まあコンクリートのほうが農作業には便利という一面は、確かにあります。

ヌマガエル。死ぬほどたくさんいました。