オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

先日に観察会で出会った少年から、某市内の水田脇の水路にデンジソウの類が自生していることを教えてもらいました。この市ではこれまで記録がなく、貴重なものだと思いましたので先日見に行くと・・

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まったく水がなく、枯れかかっていました。これはただごとではないということで、某市環境部局の方に相談して耕作者の方と連絡をとり、採集の了解を得て本日救出を行いました。

ここはもともと水田脇の水路のはずですが、水がなく、しかも水田のはずの畑は大豆です。話を伺うと、今年極端な少雨だったために水稲をあきらめて大豆にしたとのこと。その際に毎年はしない除草剤を畦に撒いたとの話を聞きました。なんという不幸・・。耕作者の方もそこに希少種があるとはまったく知らなかったとのことで、2019年まで生き残ったのはものすごく奇跡的であったことがわかった一方で、もうそれも今年で絶えてしまいそうです。

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役所の方と手分けして、直接除草剤がかかってなさそうな場所からいくつか採集を行いました。きれいに洗って、栽培を試みたいと思います。なんとか持ちこたえて、増えて欲しいのですが・・・。デンジソウかナンゴクデンジソウかはまだわかりません。わかるくらいまで生育して欲しいです。ちなみに両種ともその減少要因に除草剤の影響が挙げられており、除草剤に極端に弱いことが知られています。

ということで急な話にもかかわらず迅速に対応いただいた役所の方々、また快く採集許可をいただいた耕作者の方、どうもありがとうございました。