オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

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今日の水生昆虫はセマルヒメドロムシOrientelmis parvulaです。河川中流域の流れが直接あたる岸際の植物の根で固められた垂直な砂礫の間隙というマニアックなハビタットを利用します。約1.5ミリ。美しい模様をもつ日本固有種です。

1960年代に新潟県で発見されて以降長らく幻のヒメドロムシでしたが、2000年代に広島県、次いで福岡県で再発見され、その後は東海地方以西の本州と九州の各地で点々とみつかり記録が増えています。しかし肝心の新潟県では再発見されておらず、なんとかみつかって欲しいものです。

私をヒメドロムシ沼に引きずりこんだのが実はこのセマルヒメドロムシでして、まさにビギナーズラックとして偶然にも九州初・日本3ヵ所目として福岡県で採集してしまったのでした。採れてしまったものの種名がわからず、今は亡きO師匠のところに持ち込んで同定をしてもらい、そしてその後は今に至るヒメドロムシ沼の住人・・ということで個人的にも大変思い入れの強い種です。