「知るからはじめる外来生物~未来へつなぐ地域の自然~」を入手しました。これは大阪市立自然史博物館で3月から開催予定であった「知るからはじめる外来生物」展の解説書なのですが、例のウイルスのせいで展示が開始できていないとのことです。この冊子は大阪自然史博物館友の会ネットショップから通販可能です。
目次です。圧倒的な迫力を感じます。これほどわかりやすい項目だての外来種本はなかなか無いように思います。
わかりやすい国外外来種(オオクチバスやアライグマ)だけでなく、国内外来種についても詳しく書いてあります。よくあるホタル放流の問題もコラムにて解説。
それから対策、というか「考え方」もわかりやすく整理されています。外来種問題はそもそも何が問題なのか、その問題を解決するにはどうしたらよいのか、考える上で必要な材料がこの冊子にはわかりやすく書いてあると思いました。
外来ドジョウ(=中国大陸由来の外来系統のドジョウ放流の問題)についてもコラムで紹介されています。実はこちらの学芸員のMさんと共同でしばらく調べていたもので、このコラムのベースとなった論文も今月末に出る予定です。こちらもまた紹介します。身近な在来種がよく似た外来種にひっそりと置き換わっていく、という現象が実は日本各地で起こっています。
展示開始は未定とのことですが、本来の会期は5月末までとのことですので、なんとか例のウイルスの問題が解決して、開催できることを祈っています。それまでこの本を読んでお勉強しておくとよかろうと思います。ぜひ入手してみてください。