今日は農業用ため池の水を抜いて魚を捕まえて食べるという行事に、とある伝手をいただきまして特別に参加させてもらいました。
農業用ため池の冬季の水抜きはかつては普通に行われていたもので、堆積した浮泥の除去、肥料としての泥の確保に加えて、取り残された魚類を捕獲して食べることも重要な要素であったことが知られています。ついでにこうした管理が、ため池の過剰な富栄養化を防いで、自然の水位変動を再現し、水生生物の生息場として良好な状況を保つという効果が(人知れず)あったことも指摘されています。
ということで捕れて運ばれるコイやフナ。
立派なフナです。ギンブナ系。
大きなドンコもいました。
大きいです。
大きい!!!
さて、本題。捕れたコイの一部はさっそく調理されました。泥抜きなどしません。すぐにさばかれます。
こいこく、です。こまめにあくをとっていたのが印象的でした。
できました!いただきますと、これがおいしい。泥臭さとはなんなのか。確かに泥のにおいはしますが、それが不快ではない。むしろおいしい。こいこく、というのはこういうものだったのかもしれません。自分の中でなんらかの価値観の変換が生じた気がします。
あらい、です。コイやフナはいくつかの寄生虫の感染率が他の淡水魚に比べて極端に低いことが知られているようです。食べます。おいしいです。酢味噌でいただきました。
こちらはスジエビとウキゴリのかきあげ。いずれもため池にいたものです。これはふつうにおいしいです。
ということで、今日は池の水全部抜いて収穫されたコイを食べるイベントの報告でした。紹介いただいたO先生、参加歓迎してくれた地域の方にお礼申し上げます。ありがとうございました。そしてごちそうさまでした。