オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

ということで2020年も今日でおしまいです。某感染症のあれこれで大変な一年でした。来年は色々と落ち着くことを願います。

そんな一年でしたが、個人的には色々と劇的な出来事も多く、研究活動や湿地帯活動では充実した年となりました。まずその一つが、念願の水生昆虫の図鑑である「ネイチャーガイド日本の水生昆虫」を出版できたことです。その時の記事です↓

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それから、発見から10年以上かけてようやく新種として記載できたカエンツヤドロムシもありました。その時の記事です↓

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淡水魚と水生昆虫の両方を研究するというスタイルでずっと来ている私ですが、学位をとったのは淡水魚の方であり、ドジョウの図鑑を出すなど(当然のことながら)、淡水魚の研究の方が先行していた感がありましたが、これでようやく、水生昆虫のほうも専門と、ちょっとだけ言っても良いのかなという気がしています。2021年も引き続き、淡水魚と水生昆虫の二刀流研究者として、できるところまで挑戦し続けたいです。

他、今年出会って印象深かった湿地帯生物が以下です。

KOMIYA氏の協力を得て採集したソウギョ

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その時の記事です↓

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投網を死ぬほどうってなんとか1匹採れたアオギス!

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その時の記事です↓

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それから久しぶりに投網で採ったヒラ!これもKOMIYA氏の協力を得たものでした。ありがとうございます!

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その時の記事です↓

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それから南の島で採ったヒメタマガムシ、ミナミチビマルガムシ、チビマルガムシのそろい踏みも感慨深いです。

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保全のほうでは、WWFジャパンと協力して進めていた成果物の出版もありました。こちらが記事です↓

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実はさらにこのほかにも発表できない日本未記録のマル秘湿地帯生物に4種出会ったのでした。このうち2種は、なんとか2021年内に劇的に論文化&大公開できればと思います。

 

湿地帯も色々行って、色々と感動したんですけど、今年の一番というとここかなあと思います。

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ここは完全に埋め立て地の上の人工の湿地帯です。人類にはこういうものがつくれる、湿地帯は再生できる、というのは勇気づけられますね。ただ重要なのは、ここについて人類はただ場をつくっただけ。植物も水生昆虫も勝手にやってきたものだけで構成されているということです。しかし逆に考えると、ある程度周辺の環境に余力がないとここまでの再生はできない、人類の力だけではここまでできない、ということなのかもしれません。日本列島の湿地帯は、まだなんとかなると思っています。日本各地での湿地帯再生も、今後どんどん進んでいけばと思います。

 

ということで2020年も湿地帯中毒のほうご愛読いただきありがとうございました。