オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

かかわっていた研究がニュースになっていました↓
「琵琶湖の魚が九州の脅威に…「国内外来魚」とは(リンク)」
私が学位取得後ガクシンPDもゲットできず餓死の危機にあった時に救っていただいたのが、まさにこの仕事でした。実は2007年度はこの研究費で雇われて生きていたのです。ひたすら投網を打ちまくり外来魚の分布調査をするポスドク。魚採りが仕事の一年間、楽しかったです(もちろんポスドクだから最低限の論文は書きましたよ!)。そしてこのように世のため、在来種のために役立つことができてよかったです。
よかったよかったとか言って、ぜんぜん良くなくて、この琵琶湖淀川水系では絶滅危惧種であるコイ科魚類ハスは、九州では遠賀川筑後川矢部川などで猛威をふるっていまして、この記事にあるニッポンバラタナゴのみならず、カネヒラ、オイカワ、ハイイロゲンゴロウ、ヌマガエルと多様な湿地帯生物を飽食していることが明らかになったのでした(これは後輩のK君の仕事)。
科学的データを論文として出し、こうして世の中に訴えることで、九州におけるハスを見る目は変わっていくことでしょう。今手がけてる某行政系資料でもこのデータを生かして、ハス対策を訴えていくつもりです。ハスそのものを根絶することは、実際困難かもしれませんが、第2第3のハスを出さないためにも、このように攻めていくことは重要でしょう。
なお余談ですが、有明海周辺のクリークで水面をハスがひょいひょい泳いでいるようなところを見つけたら、容易に釣れるのでぜひ釣ってみてください。超柔らかいルアーロッド+小さいスピナーみたいな適当な仕掛けで良いです。ヒットしてもあまり暴れずすぐにヘロヘロになりますが、まあ外来種駆除半分というところでそれなりに楽しめます。食べてもまあクリークのは美味しくないんですけど、超不味くもないので、晩飯の補助にはなります。個人的にハスという魚はかっこよくて好きですが、平和な九州の湿地帯を守るためには駆除も止むを得ません。