オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

日記

ということで2020年も今日でおしまいです。某感染症のあれこれで大変な一年でした。来年は色々と落ち着くことを願います。 そんな一年でしたが、個人的には色々と劇的な出来事も多く、研究活動や湿地帯活動では充実した年となりました。まずその一つが、念願…

論文(水生昆虫)

Hayashi, M., Nakajima, J., Ishida, K., Kitano, T., Yoshitomi, Y.(2020)Species diversity of aquatic Hemiptera and Coleoptera in Japan. Japanese Journal of Systematic Entomology, 26: 191-200. 今年最後の共著論文が出ました!日本産水生昆虫(…

日記

今日はハゼ研究者として著名な上皇陛下の誕生日ということで某SNSなどではハゼ画像を流す催しが盛り上がっているようなので、ここでもハゼの画像を紹介しておきます。 まずは九州の誇る3大珍ハゼ。ワラスボ、ハゼクチ、ムツゴロウです。 これがワラスボ …

日記

割合に常に私の車の中には複数の網が常備されています。なぜそんなに網ばかり持っているのか?必要なのか?と(身内から)問われることは少なくないのですが、すべて用途は異なり、湿地帯調査において必要なものです。遠征時にはこの中から取捨選択してもっ…

日記

生きています。12月に突入しました。疫病はあいかわらず、蔓延しています。今年は帰省もあきらめまして、こちらにずっといようかとおもっています。このさきどうなることやらですが、なんとか生きていかなくてはいけません。 なんとなく、ミミズハゼの顔。 …

日記

今日は長らくかかわっている某ビオトープの活動でした。課題は、増えすぎた、ヒメガマの管理!駆除です。 こちらが事前↑ こちらが事後↓ いつもより参加者も多く、かなり除去できましたが、根はまったくとりきれていません。折々個人的に駆除活動を続けたいと…

水生のゴキブリ

サツマゴキブリという昆虫をご存じでしょうか。 国内では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島などから記録されていますが、主な分布域は九州南部以南というゴキブリの一種です。特に南西諸島では普通にみられます。成虫にも翅はなく、前胸側部には黄色…

日記

昨日は今年発見した塩性湿地に調査に行っていました。色々と知見が蓄積しました。 その塩性湿地に生息していたフレリトゲアメフラシ。初夏に行った時はまったくいませんでしたが、今回はものすごくたくさんいました。この湿地は海沿いにありますが、海とつな…

日記

本当は4月に予定していた某島での調査。某コロ助のせいで延期していたのですが色々と時世を見極めて急遽行ってきました。結果として目的のA種の追認はできませんでしたが、とりあえず現地の状況は確認できたので、はやく論文にしたいと思います。その他の目…

日記

今日は農業用ため池の水を抜いて魚を捕まえて食べるという行事に、とある伝手をいただきまして特別に参加させてもらいました。 農業用ため池の冬季の水抜きはかつては普通に行われていたもので、堆積した浮泥の除去、肥料としての泥の確保に加えて、取り残さ…

日記

気づいたら11月です。初夏の遅れを取り戻すかのように、なんたらかんたらすることが多いです。ということで癒しにチビミズムシ属を・・・ これはチビミズムシMicronecta sedula。実は福岡県内でこれまで採ったことがなかったのですが、昨日の調査でついに採…

書評

丸山宗利・吉田攻一郎・法師人響「驚異の標本箱ー昆虫ー」KADOKAWA,2020年 www.kadokawa.co.jp今年は生き物関係、良い本の出版が続きますが、これまたすごいのが出てしまいました。まさに驚異です。写真集?美術書?学術書?どこにもあてはまり、どれか一つ…

日記

今日の調査にて、ワタカIschikauia steenackeri。ここでは外来種です。久しぶりに採りましたが、このクルタ―ぽい雰囲気が最高にクルタ―でよい。本来の生息地である琵琶湖淀川水系では激減しているとのことです。 こちらもここでは外来種。ブルーギル。カッコ…

日記

今日は休日。ポン氏が魚を採りたいと言ったので、買い物のついでに水路へ。はじめて行ったところでしたが、地図で見当をつけて適当に。 思ったより良い水路で、上からも魚がたくさん見えました。 カマツカです!カマツカの楽園でした。素晴らしいです。 カマ…

日記

今日も調査でした。春先色々と滞っていたのをなんとかとりかえしていかないといけません。 今日の湿地帯。うーん、良いですね~。この場所には12年ぶり?くらいに来ました。果たして目的のあれはいるでしょうか・・ いました!シロチチブです。まだ命を繋い…

書評

棟方有宗・北川忠生・小林牧人(編)「日本の野生メダカを守る −正しく知って正しく守る」生物研究社,2020年. aquabiology.stores.jp メダカという魚は日本ではかなり著名な魚ですが、その実態、そして野生のメダカに起こっている諸問題については知られて…

日記

今日は湿地帯調査でした。湿地帯とは6mより浅い沿岸域も含む。 したがってここは紛れもない湿地帯。素晴らしい湿地帯。 そして!狙いの!アオギス!!ヴォィィィ!!!かっこよすぎる。うーむ、かっこよすぎる!!3時間粘ってこの1匹のみでしたが、なんとか…

日記

今日は観察会でした。天気も良くて、ちびっこの皆さんも喜んでおられました。良かったです。 河川敷には大量のヌマガエルがいました。稲刈りして水田が明るくなると川の方に移動してきているような気がします。 カマツカもお見せすることができました!今年…

論文(水生昆虫)

Nakajima, J., Kamite, Y. (2020) A new species of the genus Urumaelmis Satô (Coleoptera, Elmidae, Macronychini) from Kyushu Island, Japan. Zootaxa, 4853: 421–428 : (LINK) 日本のヒメドロムシに新たな一種が加わりました!その名もカエンツヤドロ…

日記

先日の渓流で心洗われながら採集した妖精の写真です。 タテスジマルヒメドロムシOptioservus ogatai。九州では最上流に分布し、標高の高い低水温の水質が良好な渓流にしか生息しません。上翅の斑紋は全体黒色から、全体褐色、そしてこのように鮮やかな斑紋を…

日記

今日は久しぶりに渓流にヒメドロムシ採りに行きました。レジャー です。 ということで今日の湿地帯。たいへん素晴らしい渓流。水が美しいです。 ハバビロドロムシです。毛深いです。渓流の水際の流木の上やたまった落ち葉の間などで暮らしています。基質を伝…

日記

色々と締め切り仕事が続いており、しばらく放置していました。すみません。。ということで今日は県外の湿地帯にて魚採りの仕事というか、なんというか。 カマツカです。今年はカマツカに出会う回数が少なすぎるので、うれしいです。 オヤニラミです。久しぶ…

日記

今日は某所で観察会でした。 オイカワのオスです。色は落ちかけですが、それでも美しいですね。オイカワの婚姻色の出たオス、などというものは珍しくはないのですが、今年は某コロ助のせいで観察会は軒並み中止になり、調査もままならかったために、出会えま…

日記

今日は調査でした。良い湿地帯に出会えて浄化されました。 水槽写真のようですが、現地で防水デジカメを沈めて撮影した生態写真です。ミズオオバコとキクモの楽園です! ガムシです。大きいやつです。 キベリクロヒメゲンゴロウです。真っ黒と思いきや縁はや…

論文

近藤高貴(2020)イシガイ科貝類の新たな分類体系.ちりぼたん,50:294-296. 先日にイシガイ類の分子系統地理論文が出たことを本ブログで紹介しましたが(リンク)、本報文ではそこで示された各種について和名と学名の関係を整理するとともに、一部の種に…

日記

今日は川に行きました。レジャー的な。 夏の光が強すぎて河原の石が白く写りすぎてしまいます。良い湿地帯でした。 カジカガエルのオタマジャクシです。岸際にものすごくたくさんいました。どのくらいの数が親になるんでしょうか?? カワヨシノボリです。何…

日記

今日は夜の森にカブトムシ探しにいきました。ポン氏が行ってみたいということで、ポン氏は初の夜の森です! なんとわりとあっさりとみつかりました!良いポイントです。コクワガタもたくさんいます。樹液でのカブトムシ採集とか、何年ぶりでしょうか・・楽し…

日記

昨日の日記で紹介した木の杭に孔を掘って暮らしている等脚類ですが、当初は木に孔を掘って暮らすということからキクイムシ類かと思ったのですが、形態的にはコツブムシ類のようでした。 孔を掘れる基質があれば何でも掘って暮らしてしまう種として、日本では…

日記

私もポン氏も夏休みです。いつものプールも海も軒並み閉鎖中。行っても良かろうという範囲の中で、隣県の干潟に行ってきました。まったく密ではなく、よかったです。しかし久しぶりに真っ向からその干潟に乗り込みましたが、いやーこれは、疲れますね・・海…

日記

ということで先週は久しぶりに有明海側の河口に調査に行きました。有明海の達人K宮氏にご教示いただきながらの調査でした。 満潮時の漁港。初めて見るとギョッとするくらい水位が高いですが、これが普通です。最大6メートルの干満差がさすがなのです。 ヒラ…