湿地帯中毒

湿地帯中毒患者(末期)の日記です。

日記

今日は観察会でした。

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今日のライブ会場。水量、気温、天候ともにベストです。

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スーパースター・カマツカです。

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カマツカです。今日も推しまくりました。何人かのちびっこの心に焼き付いてくれたことを期待しています。

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奇跡的にアカザが採れました。お見せできてよかったです。今日の参加者の皆さん、ラッキーでした。いつまでもいてくれると良いのですが・・

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カジカです。サイズ的に今年生まれですかね。高水温に対する耐性が低いので(おそらく26度くらいが限界)、水量が減ったり、伏流水が減ったり、気温の高い日が続いたりすると、九州では生息域が縮小する可能性が高いでしょう。今後の状況が気になる種です。

 

日記

先日に観察会で出会った少年から、某市内の水田脇の水路にデンジソウの類が自生していることを教えてもらいました。この市ではこれまで記録がなく、貴重なものだと思いましたので先日見に行くと・・

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まったく水がなく、枯れかかっていました。これはただごとではないということで、某市環境部局の方に相談して耕作者の方と連絡をとり、採集の了解を得て本日救出を行いました。

ここはもともと水田脇の水路のはずですが、水がなく、しかも水田のはずの畑は大豆です。話を伺うと、今年極端な少雨だったために水稲をあきらめて大豆にしたとのこと。その際に毎年はしない除草剤を畦に撒いたとの話を聞きました。なんという不幸・・。耕作者の方もそこに希少種があるとはまったく知らなかったとのことで、2019年まで生き残ったのはものすごく奇跡的であったことがわかった一方で、もうそれも今年で絶えてしまいそうです。

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役所の方と手分けして、直接除草剤がかかってなさそうな場所からいくつか採集を行いました。きれいに洗って、栽培を試みたいと思います。なんとか持ちこたえて、増えて欲しいのですが・・・。デンジソウかナンゴクデンジソウかはまだわかりません。わかるくらいまで生育して欲しいです。ちなみに両種ともその減少要因に除草剤の影響が挙げられており、除草剤に極端に弱いことが知られています。

ということで急な話にもかかわらず迅速に対応いただいた役所の方々、また快く採集許可をいただいた耕作者の方、どうもありがとうございました。

日記

お盆ですが色々な事情により調査でした。お盆に水に近づいてはいけない、という話が各所にある中で、細心の注意を払って行います。

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天気はよく、美しい海岸です!誰もいません!!

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ヒラメです。かなり久しぶりにみました。かっこいいです。

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左上がコショウダイ、その下がカワハギ、上がクサフグ、右下がメジナです。

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フレリトゲアメフラシでしょうか?

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場所を変えて、砂浜へ。シロギスです。この魚もなんだか久しぶりにみました。カマツカぽくて好きです。

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サヨリ寄生虫がついていました。サヨリは標本にするべく持ち帰ったものですが、背中に寄生虫ついてるなと見ていたら口からも何かが出てきました。背中から出ているのはカイアシ類のサヨリイカリムシモドキ、口から出てきたのは甲殻類サヨリヤドリムシではないかと教えてもらいました。どうもありがとうございました。色々な生き物が複雑に関係しあって暮らしています。生物多様性です。

 

論文

Tominaga, A., Matsui, M., Tanabe, S., Nishikawa, K. (2019) A revision of Hynobius stejnegeri, a lotic breeding salamander from western Japan, with a description of three new species (Amphibia, Caudata, Hynobiidae). Zootaxa, 4651: 401-433.

分類学的研究が進展するサンショウウオ類ですが、今回コガタブチサンショウウオが再検討され、4種に区別できることが報告されました。すなわち、3新種の記載です。本研究によりコガタブチサンショウウオは九州固有種であることが新たに判明したということになります。

コガタブチサンショウウオHynobius stejnegeri Dunn 1923

分布:九州(福岡県、大分県熊本県、宮崎県、鹿児島県)

マホロバサンショウウオHynobius guttatus Tominaga, Matsui, Tanabe & Nishikawa, 2019

分布:本州(岐阜県三重県滋賀県和歌山県

ツルギサンショウウオHynobius tsurugiensis Tominaga, Matsui, Tanabe & Nishikawa, 2019

分布:四国(徳島県(剣山))

イヨシマサンショウウオHynobius kuishiensis Tominaga, Matsui, Tanabe & Nishikawa, 2019

分布:四国(徳島県(剣山以外)、愛媛県高知県

いずれも遺伝子と形態から区別できることが示されています。

分布域全域をカバーした詳細な分子系統地理研究でもある本論文は、本種群の分布域形成過程に興味深い示唆を与えています。遺伝的解析としてミトコンドリアDNA16SrRNA領域の解析と、アロザイム分析の両方を行っています。これらの結果、コガタブチサンショウウオはいずれの解析でも北部と南部で明瞭に区別できることが明らかにされています。九州の地史を考える上で重要な情報です。

また、四国にはツルギサンショウウオとイヨシマサンショウウオの2種いることが明らかになりましたが、この2種の成立の経緯はかなり複雑そうです。いずれも遺伝的には明瞭に区別できる2種ですが、16SrRNAの領域ではツルギサンショウウオは本州のマホロバサンショウウオの方に近縁であり、イヨシマサンショウウオには種内に明瞭に区別できる2集団が検出されています。ところがアロザイム分析ではツルギサンショウウオはイヨシマサンショウウオやコガタブチサンショウウオのほうに近く、また、イヨシマサンショウウオの2クレードはひとまとまりになることが示されています。イヨシマサンショウウオの2クレードは形態でも区別ができないことから、異なる遺伝的特徴をもった2集団を内包する種として記載するという形がとられています。過去の複雑な分布域の隔離、移動、交雑などが関係しているものと思われ、非常に面白いです。

ということで日本列島の生物多様性の奥深さはまだまだ底が見えません。日本列島の本当の凄さは、まだまだわかっていないことの方が多いのです。それと同時に各地域のあらゆる生物の個体群も「同種だから」といって保全をあきらめてはいけないことがわかります。ましてや「同種だから」といって他産地産の個体群を放流などすることは、単なる環境破壊であるということまで、見えてくるかと思います。少しでも多くの自然遺産を、後の世に残していきたいものです。

日記

今日も観察会でした。今日は湿地ビオトープです。

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私は採れませんでしたが、参加者のちびっこがコガタノゲンゴロウ幼虫を採ってくれました!これがゲンゴロウになるとは、いつみても不思議です。

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ドジョウです。今年は大繁殖していて素晴らしいです。参加した子供たちも全員捕まえていました。

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モクズガニの大きい個体です。これも参加者の少年が捕まえてくれました。

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巻貝の違いについて。など。左が外来種スクミリンゴガイジャンボタニシ)、右が在来種のヒメタニシです。こうしてみると、ぜんぜん違うことがよくわかりますね。

日記

観察会でした。毎年している、同じ川の中流、上流、河口をめぐる観察会です。今回は参加者50名オーバーと、ちょっと多すぎたかもしれません。。

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オヤニラミです。幼魚も多く、今年はやたらとたくさんいました。

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カマツカです。時間がなくてピントがあってない(泣)・・・ それでもカマツカの布教には成功したと思います。

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上流地点では、相変わらずアマゴがたくさん。自然分布なんですかね?水系的には自然分布でもおかしくないのですが。

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そして河口へ。今年もコショウダイがとれました。幼魚は汽水域に入ってきます。

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トサカギンポです。きれい!と評判でした。確かに鮮やかです。

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おまけのニホントカゲです。尻尾の青が美しすぎます。良い観察会ができたと思います。

日記

連日の調査でした。今日も海です。

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素晴らしい岩礁。あんまりこういうとこでは調査しませんが、仕事なのです。

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キュウセン!生きたベラ科魚類に触れたのは何年ぶりでしょうか・・

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メジナです。岩礁ポイメンバーですね。

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アサヒアナハゼ。カジカの仲間です。

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海には不思議な生きものがたくさんいます。アメフラシの仲間と思いますが、何でしょうか・・(→タツナミガイと教えてもらいました!ありがとうございました!)

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こちらもアメフラシの仲間・・・。本物のアメフラシはもっと黒い印象があります。これは別種でしょうか・・(→ジャノメアメフラシと教えてもらいました!ありがとうございます!)

 海の生きものは難しいです。