オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

2024-01-01から1年間の記事一覧

日記

ということで今年の湿地帯生物の思い出4選です。 レイホクナガレホトケドジョウ。今年に新種として記載されましたが、その前に発見者である西村氏と研究を進めている片山氏の両氏に生息地をご案内いただいて、実際に観察することができました。本当にありが…

千曲川ウグイツアー

今年2024年5月17日~20日かけて、長野県の千曲川流域にウグイ食べ歩きツアーに行ったので、忘れないうちにここに記録しておきます。千曲川流域には「つけば漁」といって、ウグイの産卵場(=つけ場)を人工的につくってそこに集合したウグイを捕獲する漁法が…

論文

日本昆虫分類学会誌に日本産の真正水生昆虫類の新記録が出ていました。2新種・2新記録種です。日本のファウナに4種が加わりました。以下その3つの論文を紹介します。 紹介1つ目、私も共著の論文です。 Usui, S., Mitamura, T., Iwasaki, K., Aiso, T., Nakaj…

日記

「農水省、有明海再生に交付金新設へ 予算案に10億円計上で調整」という新聞記事を見ました。もう諫早湾はあけない、という前提で10年間総額100億円規模の交付金を出すということだそうです。 mainichi.jp また、本件について「「漁業者の手取り増加に期待」…

日記

昨年に中国・上海にお仕事で行った時に購入していた缶詰をあけました。エツの仲間です。絵はなんか微妙ですが・・ 揚げたものを油漬けにしているもののようです。 野菜と炒めました。これはおいしい!

日記

昨日に某オンライン上でカタビロアメンボの講演会があったので視聴しました。日本のカタビロアメンバーの2トップとも言えるお二方の講演大変勉強になりました。改めてカタビロアメンボ科に注目して生きていきたいと思います。ということで福岡県内でみられる…

日記

時代はAI。私が愛用している某SNSにもいつのまにか生成AIが搭載されていたので、さっそく画像を生成してもらいました。とりあえず「いままでの投稿から私のイメージ画像を作って」と指示してみました。こちらです↓ かなり良い感じです。すごい。 しかし、生…

日記

調査のため、山へ。 八女市黒木町の猫尾城跡。大きなシラカシを背景としたお社。青い空。古い石垣。素敵な景観であります。生物多様性の文化的サービスであるともいえましょう。 山にて、タマミズキ。福岡県内ではこの地域の植物相を代表する種類だそうです…

論文

Sakai, H., Iwata, A., Watanabe, K., Goto, A. (2024) Taxonomic re‑examination of Japanese brook lampreys of the genus Lethenteron with descriptions of two new species, Lethenteron satoi sp. nov. and Lethenteron hattai sp. nov., and re‑descr…

日記

11月は嵐のように過ぎ去り、ブログ更新も途絶えてしまいました。もはや12月です。今日は湿地帯調査でした。 今日は渓流です!久しぶりに急傾斜を攻めてみました。秋も深まり、冷たい空気ときれいな水です。 今日の目的はこちら、カワノリPrasiola japonica!…

日記

今日はとある野外活動研修講師。天気もよく色々な生物に出会えて、つまり解説もできてうまくいきました。良かったです。 シュレーゲルアオガエルです。久しぶりに出会いました。カワイイ! トノサマガエルです。この場所では昨年も同じ研修をしていますが、…

日記

今年も大変な豪雨災害がありました。人為的な環境破壊を原因とする気候変動により、想定外の場所に想定外の大雨が降るということが、毎年相次いでいます。日本において治水は長らく政治の最重要課題であったわけですが、これまでの治水の方針では被害を抑え…

日本産ホトケドジョウ属

日本産ホトケドジョウ属Lefua全5種(+外来種1種)の紹介です。東アジアのもっとも東の地域の固有属で、日本列島が分布の中心と言える、興味深いグループです。現在はフクドジョウ科として扱われます。どれも魅力的。 ホトケドジョウLefua echigonia Jordan …

論文

Katayama, Y., Sawada, N. (2024) Integrative taxonomy revealed a new species of Lefua (Teleostei, Nemacheilidae) from Fukui Prefecture, Japan. Evolutionary Systematics 8(2): 247-260. evolsyst.pensoft.net「日本のドジョウ」が一種増えました!…

日記

毎月一つは何かと思っていたのについに8月は書き損ねてしまいました。すみません。ということで2か月ぶりとなります。今年は分担執筆の本が3冊出ます(出ました)。どれも良い本と思いますので紹介しておきます。 (1)小学館の図鑑NEO メダカ・金魚・熱帯魚…

日記

ここ数年はコバンムシの保全に向けた研究などを色々としています。コバンムシは水生のカメムシの一種。日本各地で絶滅しまくっており、現在は種の保存法に基づく特定第二種国内希少野生動植物種に指定され、売買が禁止されています。特に西日本では驚くべき…

日記

岩手県の大槌町に調査に行ってきました。ここには珍しい淡水陸封型のイトヨがいます。トゲウオ類を長く研究し、各地のトゲウオ類保全にも尽力されている森誠一先生にお声がけいただき、主に水生昆虫類の状況を調べることが今回の任務でした。 大槌町は東日本…

日記

気が付いたら1か月ほど書いていませんでした。すみません。締め切りやら講演やら怒涛の日々を送っています。今日は遠方から研究者の方が来たので、サンプリングのお手伝い。投網を60投ほどして、強力助っ人の力も借りて、なんとか目標数はとれました。良かっ…

日記

今日は遠方からお越しの共同研究者との合同調査でした。ここ10年ほど調査をしている某川に行ってみましたが、荒廃していました。 魚が少なすぎます。一同落胆しました。わかっていたこととはいえ、現実は厳しいです。再生するとすれば、というアイデアはあり…

日記

昨年に中国・上海に行った時にお土産にスーパーで購入した魚の缶詰を開けて食べました。 こちらです。缶には中国では食用魚としておなじみのラベオ亜科の淡水魚・ケンヒー)リンユー)のような魚類が描かれています。豆豉鯪魚(トウチケンヒー)と思われます…

自宅で湿地帯ビオトープ大賞

昨年に「自宅で湿地帯ビオトープ!~生物多様性を守る水辺づくり」という本を出しました。おかげさまで多くの方に読んでいただき、各地に湿地帯ビオト―プが建設されているようです。 oikawamaru.hatenablog.com ということもあり2024年1~2月にかけて出版社…

日記

今日は調査でした。知り合いの方から、とある街中に良い小川があるとの情報を得て行ってきました。 こんな良い小川がこんなとこに残っていたとは!感動。珍しい湿地帯生物がいるということはなかったけど普通の湿地帯生物がうじゃうじゃといて健全。全年齢向…

日記

自宅でできる小さな生物多様性保全活動の一環として、湿地帯ビオトープ普及活動に余念がないオイカワ丸です。こんにちは。春めいて各地の湿地帯ビオトープの生物たちも活動を開始したようです。植木鉢をいれてつくる時は、図のように植木鉢の高さを水面より…

日記

ひとつ前の記事でなかなか世の中は変わらないと嘆いていましたが、実は世の中は良い方向に変わりつつもあります。同じ日の日記です。こっちがこの日のメインの用事。 とある場所でカスミサンショウウオがみつかった!ということで案内してもらいました。水が…

日記

今日はとある調査&協議のため湿地帯へ。ついでに以前に行った休耕田地帯に行ってみたところ、環境は激変していました。 希少種がいるということは伝わっていたはずですけど、何の配慮もなかったようです。残念無念。工場建設のようですがもう少し良いデザイ…

日記

今日は完全にOFFです。休憩です。春めいている今日の自宅の湿地帯ビオトープの様子です。 色々な花が咲いております。ミゾソバの芽もぐんぐん伸びています。 午前中に呆然と眺めていたところコセアカアメンボが来ているのに気づきました! そして午後、再び…

論文

link.springer.com 小さな池に同所的に生息するゼニタナゴ(在来)、タイリクバラタナゴ(外来)、カネヒラ(外来)の食性を詳細に分析して、餌資源の競合が起こっている可能性を指摘した論文。外来タナゴ類が定着すると産卵母貝の競合が起こりますが、特に…

日記

とある魚の観察のためにFUKUI県に行ってきました。翌日はせっかく来たので観光など。 九頭竜川です。ネットで調べたところ、川魚料理を食べることができるお店があるとのことで行ってみました。 こちら、さぎり屋、さんです! サクラマスのフライ定食です。…

日記

3月になってしまいました。年度末は相変わらずなんか忙しいです。働き方改革をしたいところです。今日は毎月の湿地帯調査。2年間行いましたが、これでいったん終わりです。色々と知見を得ることができました。 ニホンアカガエルのオタマジャクシもかなり成…

日記

年度末に向けて調査などを進めています。 本日のとある川にて、シロウオが遡上して来ていました。これでハゼの仲間。すごすぎる透明な体は何度見ても感動します。 こちらは別のとある川にて、カゼトゲタナゴ。産卵期まではまだ間があります。今年も増えて欲…