今日の水生昆虫はヤマトホソガムシHydrochus japonicusです。細長い体に独特の金属光沢を纏う美しい種で、植物が豊富な浅い湿地を好むようです。本州以西に広く分布しますが、各地で絶滅しまくっているようで今後が危ぶまれます。本種はガムシ科に近縁のホソガムシ科に分類されますが、ホソガムシ科をガムシ科の一亜科とする見解もあるようです。日本産ホソガムシ科には4種が知られていますが、いずれも少なく、その中では本種は比較的産地が残っているほうかもしれません。日本産ホソガムシ科の幼虫形態についてはこれまで報告がなく、まだまだ謎の多いグループです。