オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

福岡はここしばらく寒風が吹き荒れています。寒いです。ということで今日は景気良く大型魚類の画像でも。

コイCyprinus carpioです。日本のコイ科魚類でもっとも有名な魚です。世の中に学名という概念を送り出したかのリンネ氏が自ら記載を行っているという由緒正しい魚です。まあそれが一種しかいないのかどうかは不明ですが、とりあえずコイ目の学名はCypriniformesですし、コイ科の学名はCyprinidaeですので、すなわちコイ目コイ科の主役であります。
で、主役なんですが、最近は狭い池に人為的に放流されると水草を食べ荒らすとか水生昆虫を減らすとか散々です。IUCNが選定した「世界の侵略的外来種ワースト100」にも見事選ばれています(リスト)。コイそのものは在来種として日本に生息している集団ももちろんあり、そういうところでは問題というわけではありません。本来いるべきでないところへ人為的に放流されることが問題ということです。
日本ではコイの放流はどちらかというと良い行いであるという扱いをテレビなどでされることが多いのですが、時代は変わってきていまして、現在は生物多様性保全にとっては悪い行いということになろうかと思います。コイ放流を良かれと思って行っている方に、それは悪いというのは気が引けます。ですがコイの無秩序な放流は環境にも生態系にも悪い影響を与えることのほうが多いというのが科学的にも明らかになりつつあるので、コイの放流に関わっている方々にはぜひ最新情報を取り入れて、そのパワーをより良い活動の方へもっていって欲しいものだといつも思っています。こういう仕事をしていると結構そういう場面に出くわして、どのように話すべきか気を使います。でも一応専門家の端くれですからなあなあにはできないんですよね。

最後は顔のアップでも。この目つきがコイっぽい。王者の風格とはこれを言うのだろうか。散々言ってきましたが、でかいコイは嫌いではないです。あと上手く料理したコイは美味いです。病み付きになります。とか書いてたら生姜のきいた鯉こくが食べたくなりました。