オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

査読から帰ってきた論文の修正など。余裕こいていたのですが結構対応が難しい指摘でした・・うーむ・・このレフリーうるさいな・・。そして色々とその他の締め切りが迫っています。年末年始は執筆活動♪が現実味を帯びてきました。心穏やかに過ごしたい。
そういえばこないだのElytra(日本鞘翅学会英文誌)に福岡県から採集されたマダラシマゲンゴロウHydaticus thermonectoidesの記録を載せました。ええっ九州からマダラシマ!?という感じですが、国立科学博物館に所蔵されていた1954年7月15日に採集された標本の記録です。論文の図は白黒だったのでこちらではカラー画像を紹介します。

上から。素晴らしい模様です。古い標本ですが結構残るものですね。

横から。この独特の厚みが高級感を醸し出します。マダラシマゲンゴロウは国内では本州中部に生息するということが知られていますが、同種とされるものは朝鮮半島や中国からも記録されています。したがって、その間にある九州にいてもおかしくはないわけです。この標本の採集地は英彦山ということで、そういう点からもいそうな場所で採れているので、やはりいたのだろうなあと思われるわけです。現在の生息の可能性は?と問われるとゼロではないでしょう。しかし国内の主生息域の現状からして福岡県からの再発見はほとんどゼロと言わざるを得ないです。残念ながら。でもどこかに生き残っていないですかね。