オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

論文

Suzuki, T., Chen, I.S., Senou, H. 2011. A new species of Rhinogobius Gill, 1859 (Teleostei: Gobiidae) from the Bonin Islands, Japan. Journal of Marine Science and Technology, 19: 693-701.(PDF
論文紹介。学名との対応がだんだんと明らかにされつつある日本産ヨシノボリ属ですが、このたびオガサワラヨシノボリとしてよく知られていた小笠原諸島固有のヨシノボリ属の一種が新種として記載されました。和名・学名は以下になります。
オガサワラヨシノボリ Rhinogobius ogasawaraensis Suzuki, Chen & Senou, 2011
世界自然遺産にも登録されて盛り上がる?小笠原諸島ですが外来種問題が解決したわけでもなく、固有の生物相が安らかに生きていくにはさらに継続的な取組みが必要と聞いています。そういう中で、脊椎動物の固有種に学名がついたというのは喜ばしいことではないでしょうか。陸水生態系のシンボルフィッシュとして、今後も活躍してほしいヨシノボリであります。
論文にはカラー生体写真も掲載されていますが、クロヨシノボリに似ているものの、かなり渋めの色彩を持つ種類と見受けられます。こういう種類は野外で見るとかなりかっこいい可能性が高いんですよね。ぜひ一度生きた姿を野外で見てみたいものです。