オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

某所にミヤイリガイの標本が保管されているという話を聞いて、受け取ってきました。

残念ながらラベル等はなかったのですが、久留米産なのは間違いなく、貴重なものです。廃棄されずに残っていて良かったです。

拡大して撮ってみるとけっこう良い保存状態でした。どこかにこっそりと生き残っていないかな。

日本住血吸虫の中間宿主として有名なこの貝は、その撲滅作戦に伴い九州からは絶滅させられてしまいました。これはその供養碑です。当時の世情や日本住血吸虫の恐ろしさを考えればやむを得ないことだったのかもしれませんが、絶滅というのは非常に残念です。ただ、絶滅させたことに対して人々がこのような供養碑をたてるような気持ちを持っていた、ということについては良かったと言えるのかもしれません。
人間の便利さを追求するために行われる環境改変によって絶滅させられている生物は現在も数多くいるわけで、便利や安全を得た陰には規模の違いこそあれ常にこのような生き物たちがいたということを忘れずにいたいものです。
筑後川水系における日本住血吸虫とその撲滅の経緯についてはWikipediaに解説があります→リンク