研究会のため大阪に行く用事があったので、ついでに東淀川区にある瑞光寺というお寺さんに行ってきました。ここには世界的にも珍しいクジラの骨でできた雪鯨橋というものがある、という話を本で読んだので興味をもったものです。まず入り口にクジラの骨が立っています。
これがクジラの骨を使った橋である「雪鯨橋」。なるほど独特の雰囲気で、これはすごいです。
この橋は6代目と書いてありました。
こちらが5代目の骨たちですね。
これはまさに生物多様性の文化的サービスです。ただし、このいわれを読んでもわかるように、もともとは日本沿岸で採れたクジラを使って作っていたもの。北大西洋や南極海での捕鯨はおそらく今後、禁止に近いかなり厳しい状況に向かっていくことでしょう。この先この珍しい橋の文化を守っていくためには、昔のように日本列島の沿岸域にクジラがたくさん来遊してくるよう、環境を整えてやらねばなりません。日本国内で雪鯨橋の材料となるクジラがいつでもまかなえるようにしておかねば、この興味深い「風習」もいずれ継続が不可能になってしまうことでしょう。そんなことを一人、境内で考えていました。
それにしても本当に独特な雰囲気のあるお寺と雪鯨橋でした。実に良いものでした。