オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

後輩のINUI氏からMIYAZAKIで採れた南方系ハゼ2種を生かしてあるとの報を受けまして、先日写真をとってきました。その2種とはコノ2種↓

たぶんミナミサルハゼOxyurichthys visayanus Herre, 1927
(※汽水性のサルハゼ類は若干混沌としているそうですので本物かどうかはちょっと微妙・・)

ノボリハゼOligolepis acutipennis (Valenciennes, 1837)
ノボリハゼのほうは宮崎周辺では比較的普通にいる種類で特に河口域の軟泥底で良く見かけます。ミナミサルハゼのほうはこれまで九州で見たことがなかったのですが今年は複数個体採れているようで多いのかもしれません。
いわゆる南方系といわれるハゼ類は日本では南西諸島に多く分布する種類で、孵化した仔魚が海流にのって分布を広げることが知られています。そのため九州以北では黒潮の影響を受ける地域でしばしば見られるものの、死滅回遊的な側面もあるので、毎年確実に冬を越しているかどうかは定かではありません。こういう特徴を持つことから、その年その年の微妙な気候変化などの指標種になりそうだなあという感じもしているのですが、いかんせん狙っている人も少なくて指標になるほどデータが集まらないのが残念なところです。鳥や陸上昆虫と違って水中の生物はその辺、不利ですね。。