オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

この木金は河川技術シンポジウムでした。色々と勉強になることが多く、また本などで名前を拝見したことのある河川工学の偉い先生方の講演や発言を生で見ることができてよかったです。工学部で二年間ポスドクしたときにも思いましたが、基本的な川に対する考え方とか研究に対する使命感とか、生き物分野とはぜんぜん違いますね。ですが研究発表には生態系の保全をいかにするか、という視点も多く含まれていて、時代は変わっているのだなあと実感しました。治水・利水・環境をどういうバランスで扱うのか、ということが大きなテーマのひとつだということのようです。ただここでいう環境には、野生生物のための環境だけではなくて、周辺に暮らす人々のための環境も含まれているようで、なるほど土木学だと思いました。

木曜日の午前中はちょっと多摩川へ。一緒に学会参加した前研究室の後輩が色々と調べてくれたので色々と見ることができました。これは某再生河原のカワラバッタ幼虫。

これは土木遺産のひとつである玉川上水へ導水している取水堰。木材が挟まっているのが特徴らしい。出水時には木材が吹っ飛んで上水に大量の水がいかないようになっているとか・・。本当だろうか。

これはずいぶん下流の堰。魚道の口を堰の前面と同じ面にしているので、魚が魚道の上り口を見つけやすいというもの。泳いでいるアユの動きを見ているとたしかにこれは効果があるかも。堰自体も景観に配慮した仕掛けがあって、なかなか良いものでした。