オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

論文

Sakai, H., Watanabe, K., Goto, A. (2020) A revised generic taxonomy for Far East Asian minnow Rhynchocypris and dace Pseudaspius. Ichthyological Research: online first(LINK
東アジアのアブラハヤ属、ウグイ属の属名についての分類学的な論文です。これまで日本では長らくアブラハヤ属にPhoxinus、ウグイ属にTribolodonを使用してきましたが、近年の分子系統学的な研究や形態学的な研究の成果を反映して、東アジア産アブラハヤ属についてはRhynchocyprisを使用するのが妥当、またTribolodonPseudaspiusのシノニムとするのが妥当、との結論を出しています。従いまして今後はアブラハヤ属Rhynchocypris、ウグイ属Pseudaspiusとするのが妥当であるということになります。
属名が変わったことにより従来の種小名の語尾変化があるのではないかということで、論文著者でもある渡辺先生が以下の解説を行っているのであわせてお読みください→リンク
これにあわせてタカハヤとか学名こうですよーとか書こうと思って少し調べたんですけど、アブラハヤ属については少し調べたくらいではよくわからないくらい混沌としているので、後日また解説したいと思います・・・。あと個人的にはよくなじんでいたTribolodonが消えてしまうのはやむを得ないとはいえ一抹の寂しさがあります。