オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

ちょっと調べたのでミナミトミヨについて記されているムカシの報文三つ紹介。
成田清章(1977)まぼろしのミナミトミヨを求めて.淡水魚,3:133-134.
丹 信實(1977)ミナミトミウオ(サバジャコ)の頃(遺稿).淡水魚,3: 135-140.
田中 晋・平井賢一・田 祥麟(1982)韓国で発見されたミナミトミヨと京都産ミナミトミヨの形態の比較.淡水魚,8:70-72.
二番目の報文は風景の写真がとてもすごい。これらの風景が瞬く間に消えていってしまったのがまた悲しい。
ミナミトミヨについてはどこかの私有地内の池にひっそりといるかも、という話をこの間聞きました。確かにかなり小規模な湧水の池でも生きられる魚ということと、ちょっと変わった魚ということで親しまれていたことから、あり得るのかなあと思います。まあ確率は限りなくゼロですけど。どこかの大金持ちの邸宅の庭にいないですかね。
あとこれらを見て一つ思いましたが、やはり何らかの価値がありそうな話はどこかに書いておくことが重要ですね。丹(1977)はタイトルにもあるとおり、遺稿です。原稿が送付された一週間後に著者は急逝したとあります。様々なタイミングが少しでもずれていたら、生息地の風景写真は永遠に人目に触れず歴史の中に消えていったのかもしれないわけです。やはり文章、中でも印刷物にして残すということはとても大事なことなのではないかと改めて思います。