オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

環境教育のシンポジウムで話すという土曜日の仕事は大きな失敗もなく終了。全体としても非常に建設的でまとまった会になったように思いました。環境教育を進めていくということは大きな目で見れば我々の味方を増やすことにつながりまして、それはすなわち自分のやっていることの正当性(?)みたいなものに対して社会的な基盤を固めていくことにもつながるなるのではなかろうかと思います。もちろん良い悪いの話ですからスタート地点は主観的な部分もありますが、その根拠は科学教に基づく手順を踏んで得たかなり客観性の高いものでもありますから、その手順を踏んで得た結論として掲げる理想は多くの人にとっても客観的に良いものであるという可能性がきわめて高いものです。その一方でその良さに多くの人が気づいていない現実がある場合には、こういうイベントを開催して知ってもらう必要があるのだと思います。
ちょっと別の話になりますが、こういう公的なところで研究していると、別に誰に理解されなくてもいいし〜、みたいな態度で研究を仕事にするのは不可能ですね。自分のやってることの必要性・公共性は常に何らかの形でアピールする必要がありますし、それは内輪だけでなくて外に向けて機会があれば積極的に行っていく必要があります。今はまだ、研究をしている職業の人ってなんとなくすごい、とリスペクトされてる部分はありますし、実感もしますが、今後はそんなに甘くないでしょう。いったん落ちた信頼はたぶんなかなか回復しません。生きもの分野なんて信頼落ちたら研究者の言うことなんて誰も聞かなくなるでしょう。そういう危機感もまた非常にありますし、自分の関わる部分では真摯に取り組んで自分がやっていることの価値を研究者として発信していきたいと思う所存であります。
でもまたちょっと話は違いますが、本当は好きではじめたこの稼業ですけどこの一年半、それ何の役に立つの、っていう質問に答えるのに若干疲れてしまってもいます。シマドジョウやヒメドロムシの区別がついたからって、まああまりお金にはならないですね。今のところは。こういうのの価値って文化的豊かさ?それとも人類の共有知的財産を増やす的な話ですかね。ジャンルとしては。その辺日々悩ましいところです。大学以外でこういう研究を仕事でするなっていうことなんですかね。
またまた全く別の話ですけど、えらい大学の先生は会議に遅刻したり締め切り守らなかったりよくしてますが、研究者同士ならともかく他業界と仕事する時はあれマズイですよね。社会人としてありえないし確実に研究者への信頼感が低下していきます。そんなんだったらはじめからその仕事受けなければいいし、どうしてもと言われたら信頼できる他の人を紹介すればいい。そんな人がいないんだったらもっとがんばればいい。
何の役に立つの、とか言われない貴重な職種に座ってるんですから、役に立つと判断されて呼ばれてるとこではもっとがんばってくれと思ったりもするわけです。いや、がんばっている研究者がたくさんいるのも知っています。ただがんばっていない人の話聞くとどうもね。評価というのは低い方へとつきますからね。と、最後は良くわからない終わり方ですみません。匿名の公開日記なんで許してください。行き帰りの新幹線の中でそんなことを考えていました。