オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

論文

Matsui, M. (2011) On the brown frogs from the Ryukyu Archipelago, Japan, with descriptions of two new species (Amphibia, Anura). Current Herpetology, 30: 111-128.
そして両生類論文の紹介。SZ-1氏に教えていただきました。ありがとうございました。リュウキュウアカガエルに学名がついた上に、奄美諸島のものが別種アマミアカガエルとして記載されました。
リュウキュウアカガエルの学名は過去多くの図鑑でRana okinavanaとして書かれていますが、この学名はヤエヤマハラブチガエルに相当することがすでに明らかとなっています(Matsui, 2007)。ということが明らかになった後、沖縄島北部でよく見られるあのアカガエルには学名がない状態が続いていました。
今回、この論文では遺伝子、形態、鳴き声、オタマジャクシなどなどあらゆる観点から精査を行い、沖縄本島久米島に分布するものをリュウキュウアカガエルRana ulmaとして、奄美大島や徳之島に分布するものをアマミアカガエルRana kobaiとしてそれぞれ新種記載しています。第一人者ならではの緻密かつ網羅的な記載で、非常に情報が詰まっていて、読み応えがあります。
名前がついたお祝いに画像を・・と思ったのですが、ない。あれれ、たくさん見たのですけどね・・。