オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

九州のイシガイ目二枚貝の分布について整理をしたいと思う今日この頃。確実に分布しているのは以下の9種。しかし過去の記録はけっこう混乱していると思います。移動能力を考えるとまだ未知の種もいたりするんではないかと予想しています。

イシガイUnio douglasiae nipponensis。九州内の分布は広く、個体数も多い。平地の調査ではまずこの種がいないとはじまらない。

マツカサガイPronodularia japanensis。九州内の分布は広く、かなり端の方までいる。というか端のほうはこの種しかいない(と思う)。でも何故か空白地帯もある。

ニセマツカサガイInversiunio yanagawensis。九州ではかなり妙な分布をしていて、謎が多い。模式産地は種小名にあるように九州某所。

トンガリササノハガイLanceolaria grayana。九州内の南限がどこなのかいまいち不明。どこも個体数が少なく見つけにくいと思いきや、1個体くらいポロっと採れる。

オバエボシガイInversidens brandti。九州ではかなり局地的な分布。減ったのかもともといないのか不明。

カタハガイObovalis omiensis。九州では地域によっては明らかに激減している。でも安定した産地もあることはある。

タガイAnodonta japonica。九州では隠れ絶滅危惧種ではないかと疑っている種。・・単に下の種と区別できてないだけかも。

ヌマガイAnodonta lauta。九州でドブガイとしてまとめられている中のほとんどはこちらと予想中。予想は外れることもあります。

ドブガイモドキCristaria tenuis。最近になって石垣島や九州での生息が確認された謎の種類。自然分布かどうかもはっきりしませんが、九州北部のものは地理的に在来種の可能性もあります。
という感じです。上の画像はすべて九州産です。だいぶ情報が集まってきたのですが、いまいちすっきりしないところもあるので、引き続き分布情報を集積したいと考えています。
余談ですが販売目的の乱獲の恐れがある生物なので、もし多産地を見つけてしまっても、生息地情報には十分に注意して、心に秘めておいて下さい。とても秘密にしておけない!と思ったら穴に向かって叫ぶ前に、こっそりと私に教えて下さい。決して悪いようにはいたしません。