オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

魚類学会では毎回書籍のオークションが開催されます。毎回楽しみにしている企画で、特に今年は目玉が多くて面白かったです。個人的にパッと見て欲しいと思った本のうち半分は安めの価格で落とすことができて満足でした。が、中国の淡水魚関係の本は京大院生に敗退するという結果に、若干悔いが残りました。4冊のうち2冊に集中してもっと投入すべきだったかなぁ。どっち行くか迷ったのが敗因。ようするに社会人らしくG大のMセンセイやB博のK氏みたいに欲しいと思ったもの全てに景気良く高値をつけるべきだったのかもしれません。
とか考えながら昨日は帰ってきたのですが、今日から日常に復帰。セアカゴケグモは引き続き発見されているようで、このままだとクモ調査が降ってきそうです。うぅむ、現実に引き戻される・・。クモ調査かー。イヤダナー。燃えないナー。仕事となったらするけど。
「コイ放ち命慈しむ 大原八幡宮で放魚祭(リンク)」という気になるニュース記事を発見。巫女のほうではなくて、放魚の方です。放生会(ほうじょうえ)というのは日本でも結構重要な古い文化の一つで、Wiki先生にも詳しく解説されています(リンク)。深い考えなしの放流が生態系に悪影響を及ぼす場合が多いということは、日本魚類学会が放流ガイドラインを定めたことからも明らかですが、それでもなおとりあえず放流、的な方々が後を絶たないのは、こういう超古くからの伝統が精神世界に刻まれているからでしょう。福岡県の三大祭りとも呼ばれるハコザキの放生会(ほうじょうや)もそれ系ですね。前に祭り後に神社内の池に放生された金魚がたくさん浮いているのを見たことがあります。
もちろん、神事として神社内の池に放つのと、環境を守ると称して川に放つのは全く次元の違う問題で、巫女が放魚するという伝統を否定するものではありません。ただ、こういう背景があることで、実際そこら辺を明確に線引きして理解するのは、意外と難しいと思う人が多いのではないかと思う今日この頃です。