オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

年度末諸々の仕上げのあいまに諸々。

上は白いバケツにいれておいたチュウガタスジシマドジョウ。下は同じ個体を黒い砂利の水槽に30分以上放置した後に撮影したもの。普通の淡水魚でも通常このくらいは色を変えることができます。基本的には目から得た周囲の色の情報にあわせて、体表の色素胞の内部の色素を集合させたり拡散させたりすることで色を変えているようです。
シマドジョウ類は白いバケツなどにいれておくと模様が白飛びしてしまいます。それをそのまま標本にすると模様が不明瞭な標本になってしまい、研究目的としてはよろしくありません。そこで黒い砂の水槽に30分ほどいれておくと、模様が濃くはっきりします。この状態で麻酔を強めにかけて固定するという形で最近は標本を作製しています。せっかく標本にするのであれば、何百年後かの検証にも耐えうるきちんとした良い標本を作製したいものです。
魚類の体色変化の仕組みについてはこの解説が詳しいです→リンク