オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

今日は天気が悪かったですが、水路調査でした。毎年某希少種の生息状況を確認している場所に行ってみました。

カワバタモロコです。今年も生き残っていました。これは極端に大きな個体ですが、昨年生まれの個体も採れたので昨年も無事に繁殖できていたようです。

実はこの水路、素堀の入り江が接続していてこの部分が繁殖場所や餌の供給地として重要ではないかと思っていたのですが、一昨年末にコンクリートで固められてしまったのでした(上の写真)。今回若い個体が採れたことから、大きな影響はなかったようで一安心でした。

この水路自体はすでに改修が行われているのですが、多自然型のブロックマットを使用しているので水際に植生帯があります。こうした植生帯が夏季に水没することでカワバタモロコの産卵が行われます。したがってこのブロックマット(に植生が復活した状態)はカワバタモロコ保全には寄与すると考えられるでしょう。一つ重要なのはこの水路の改修と、素堀の入り江の改修がおそらく10年近くの時間差で行われたことにあると予想しています。すなわち、本水路が改修直後は当然植生は生えていないので、産卵に適した植生帯は存在しなかったはずです。その当時はその素堀の入り江が産卵場として機能して命をつなぎ、ちょうど護岸に植生帯が復活したところで入り江がコンクリ化したので、辛くも生き残ったということではないでしょうか。いずれにしろまた来年も見に来たいと思います。

次いで秘密情報を得ていた別の水路へ。セボシタビラです。有明海側では5年ぶり?でしょうか。まだ生き残っていて良かったです。ぽつぽつ採れているようなので、周辺のどこかに本拠地があるとにらんでいるのですが・・みつかりません。改修される前に情報を押さえておきたいところです。事前にわかれば色々とできる配慮もあるので。

その他の魚たち。カマツカ。今日は水路調査だったのでこの一匹だけでした。

ボラの稚魚。春の使者とも言えます。

ニゴイ。このサイズは久しぶりです。かっこいいです。

特定外来生物ブルーギル。鮮やかな個体。かっこいいです。

ギンブナ?なんか変な形です。お腹を押したら卵が出ました。

ニホンアマガエル。そろそろお目覚めでしょうか。春です。