オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

今日は所属している環境NGOのふくおか湿地保全研究会主催の一般向けシンポジウムでした。「未来へつなごうみんなの干潟〜福岡都市圏の干潟保全への提言」というものです。人もそこそこ集まっていてよかったです。何題かあるうちの魚に関する演題を一つ任されたので、干潟のハゼ相がなぜ多様なのかについて一般的な話をしてきました。その他、鳥、植物、カニ・貝と湿地研フルメンバーで全体的にかなりわかりやすく面白い話が続いていたと思います。福岡湾干潟群(今津干潟、室見川河口、多々良川河口、香椎海岸、和白干潟)は渡り鳥にとって、また多くの生物にとって相当に重要な湿地なわけですが、有史以来かなりの人為的改変にさらされてきました。ここ数年、人工島もできるなど21世紀になっても環境改変はとどまるところを知らないという状態なので、なんとかここらで、生物の生息環境としての福岡湾干潟群の再生を考えていくべきではないか、ということを訴えたものです。再生、といっても原始に戻せといっているわけではありません。なんとか共存のライン引きをしたいと願っています。私は、いまのところ研究を生業としていますが、その開始点は自然での魚採り、蟲採りです。普通にいる生物であっても、野外で捕まえたときや名前がわかったときの感動は今でも薄れることはありません。野生生物がどんどんと消滅していく現状は、私にとってつらいものです。名も無き生物と出会う、その感動を後世の人が味わえる余地を残していきたいと思うのです。

ということでいま湿地研に入会するとクロツラステッカーとか携帯クリーナーストラップとかもらえます(クロツラヘラサギとハクセンシオマネキとハママツナ)