オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

論文

極東ロシアのミズスマシ属のレビュー。Sea-Moon氏に教えていただいた論文です。どうもありがとうございました。

Nilsson, A.N., Lundmark, M., Kholin, S.K., Minakawa, N. (2001) A faunistic review of the Gyrinus species of the Far East of Russia (Coleoptera: Gyrinidae). Koleopterologische Rundschau, 71: 27-35.

実はこっそりと大混乱の日本のミズスマシ属ですがこの論文では日本の数種も扱っています。大きな点としてはミヤマミズスマシの学名が変更されてGyrinus sachalinensis KAMIYA, 1936になっていること、あともう一つはエゾヒメミズスマシの学名がG. minutus FABRICIUS, 1798とされていることでしょうか。またコミズスマシG. curtus MOTSCHULSKY,1866についても極東ロシアにはいないということが断言されており、この種は北海道〜九州に固有の種であると述べられているのも興味深いところです。
エゾヒメミズスマシに該当する種が極東ロシアにいる、というのは正直驚きですし、そうするとやっぱり北海道には何かいるのではないかという気もしてきます。これはなかなか幻獣の匂いがします。

付録;日本の幻獣系水生甲虫
→ エゾヒメミズスマシ、テラニオナガミズスマシ、キタホソガムシ、キオビチビゲンゴロウ、シジミガムシ、採った貴方はスター!