オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

論文

稲畑憲昭(2016)サメハダマルケシゲンゴロウの日本からの初記録.さやばねニューシリーズ,21:46-47.
日本産ゲンゴロウ科に新たな一種が加わりました。その名もサメハダマルケシゲンゴロウ(和名新称)Hydrovatus stridulus Biström, 1997。本種は東南アジアから知られていた種で、今回、奄美大島、沖縄島、石垣島西表島与那国島から報告されました。
体長約2.5ミリ程度といわゆるマルケシゲンゴロウやコマルケシゲンゴロウなどに似た大きさの種です。上翅の網状印刻が強く鮫肌状になること、体型や前胸腹板突起、交尾器、雄の触角等の形態的特徴から近似種と区別が可能なようです。
本報文では国内の主要コレクションの詳細な調査もあわせて行われており、とても素晴らしいです。これにより本種が1960年に実は採集されていたことも明らかになりました。マルケシゲンゴロウ属は小型で同定が比較的難しい分類群なので、皆さんの標本箱にもすでに入っているかもしれません。というか人ごとではなく、自分の箱も確認しなくてはいけません・・。しかしまだ色々といるものですね。