オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

最近はガムシの勉強をしています。改めて記載論文から勉強すると色々と気づきがあって面白いです。しかし闇も深そうです。

キイロヒラタガムシEnochrus simulans

サトミヒラタガムシEnochrus satomii
ヒラタガムシ属Enochrusの分類形質として板状の中胸腹板突起の形態というのは一つ重要な部分ですが、日本産既知の10種においてもその形態は様々で興味深いです。おそらく体下面に空気膜を作るときのとっかかりとして利用していると思うのですが、その形は各種の好みの水質や生態にあわせて一番効率的に空気膜を維持する形状になっているのでしょうか。それともある程度の形があればあとは適当で良いので、種により様々な形になっているのでしょうか。上から見るとよく似ているスジヒラタガムシ属Helocharesでは中胸腹板突起は板状になっておらず、ごつごつした表面構造をもったコブ状です。

アカヒラタガムシHelochares anchoralis
それと大型のガムシ類は「牙虫」の由来とも言われる長い棘状の突起を後胸腹板に備えていますが、これは大きな空気膜をつくるために必要な構造なのだろうか、とか思って写真を見てみましたが空気膜とは直接触れていないような?ということはやっぱり別の機能なんでしょうか。

コガタガムシHydrophilus bilineatus cashimirensis
こんな研究はもう誰かがしているのでしょうね。