オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

昨日は福津にて会議。来年1月下旬に行う環境フォーラムの実行委員の打合せです。福津は福岡と北九州・宗像の間にあってかなり地味ですが、津屋崎干潟を中心に貴重な生物が多く生息し、古墳など歴史的な遺産も数多く残っています。ところが、ここ数年で(中途半端な)水路改修や娯楽施設建設など急速に環境が悪化しています。ということで、今回は地元の生物・歴史・文化に関して様々な活動をしている様々な個人・団体に色々出し物してもらって、「何が貴重なのか」という意識を地元の人と共有することができればと思っています。同時に様々なネットワークができれば良いですね。私の立場としては、これを機会に生物の生息環境が良い方向に進むことを願っていますが、さてどうなるでしょうか。
以前に、とある貴重な魚の生息する水路が激しく工事されていて、行政の担当者に説明を求めにいったら、「いやーそんな貴重な魚がいるなんて知りませんでした。知っていれば対策もたてたのですが、すでに工事ははじまっているので・・」ということを言ってたので、このシンポを境に、もうみんな知っているよ、という状況にしたいわけです。しかし、知らなかったとか言ってるけど、あのあたりの生物相調査報告書は私が当時の先生と作成したものがちゃんとあって、保全重要地域として工事などは注意すべき、ということを明記して提出しているのだから、知りえないということもないのですが。貴重な生物がどこにいるのか知りたい、という行政側の依頼に対して、こちらはしっかりした資料をまとめて提出しているんだから、役立ててほしいものです。保全する気があるのかないのか。とりあえずポーズなのか。ポーズに税金つかっていいのか。とかまあ色々考えるわけです。研究者のやることの範囲というのがどこまでなのかはわかりませんが、生きものがいなくなっては元も子もない、研究できない、ので出来うる限りこういう場面にも出て口を出して行きたいと思ってやっています。