オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

中国の淡水魚その2

昨日に引き続き、今日はクルター類です。日本にはワタカ一種しかいませんが、中国大陸では一大勢力のこのグループ、分類もまたかなり難しい印象でした。でもこの多様性は色々と興味深いです。

Hemiculter leucisculus。中国大陸に広く分布する種でカワイワシという和名もあります。

Hemiculter bleekeri。上のと同属。良く似ていますがちょっと体高が高くて側線の曲がりも異なります。

Culter alburnus。尻ビレが赤いのが特徴的です。この種については中国名と学名の対応に混乱が見られるということです。

Chanodichthys erythropterus。こちらも中国大陸に広く分布する種でカワヒラという和名があります。ただこの個体は幼魚なのか、いわゆるカワヒラとは若干雰囲気が異なります。

Chanodichthys dabryi。この辺はみんな良く似ていますがいくつかの計数形態を組み合わせるとたしかに区別できました。

Megalobrama amblycephala。いわゆるダントウボウサンカクボウです。一見かなり特異な形ですがパーツを見るとやっぱりワタカ系で面白い。
本日は以上です。クルター類については近畿大学のT内氏に多くご教示いただきました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。次はたぶんクセノキプリス類です。

参考文献
Chen, Y. (1998) Fauna Sinica Osteichthyes Cypriniformes II. Science Press, Beijing, China. 531pp. (in Chinese with English abstract)