オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

中国の淡水魚

中国の淡水魚その12(最終回)

長らく続けてきました中国の淡水魚シリーズですがこれにて最終回です。これまでは11月の調査で実際に採った魚を主に紹介してきましたが、私の参加できなかった10月の調査で採れた魚を紹介していきます。生きたのを見たかった種類ばかりです。無念です。 Coil…

中国の淡水魚その11

その他の魚その2です。色々と個性的な魚を紹介します。 Mastacembelus aculeatus。トゲウナギです。熱帯魚業界でスパイニーイールとかスピニーイールとか言われているのの仲間ですね。この学名が該当するのかどうかいまいち判然としないのですが中国の図鑑で…

中国の淡水魚その10

その他の魚を2回にわけてご紹介します。 Protosalanx chinensis。大銀魚です。前に紹介したとき学名を間違っていたようです。遺伝的にも裏づけがとれているようで今後はこちらを使うのが正しいのではなかろうかと思います。アリアケシラウオをはじめて見たと…

中国の淡水魚その9

ハゼ類です。調査河川ではそれほど種数が多くないようですが、同定はやはり難しい部類です。あ、それから本ブログでは参考文献を示すなど、種同定に関してなるべく正確を期してはいますが、気が抜けたり愛が足りなかったり実力がなかったりして時々ミスって…

中国の淡水魚その8

ユーモラスな顔でこれまた人気の高いナマズ類です。ナマズの中でもいわゆるギギ類の区別は難しく、同定は若干自信がありません・・。ギギ類の主要な属としてPseudobagrusとLeiocassisとPelteobagrusが知られていますが、分子系統の論文からは属区分について…

中国の淡水魚その7

そのあまりのカッコよさから世界中に愛好家のいるドジョウ類です。いわゆるドジョウ科には4ないしは5のグループがあるということになっていまして、それぞれが亜科か科かというところは議論の対象になっているようです。最近になって出ているコイ目やドジョ…

中国の淡水魚その6

昨日カマツカ亜科を一種忘れていたのでその追加とその他のコイ科の魚です。 Hemibarbus maculatus。ニゴイの仲間ですので当然カマツカ亜科です。ごめん、君を忘れていた。 Acrossocheilus fasciatus。いわゆるハナマガリの仲間です。渓流に生息していました…

中国の淡水魚その5

引き続き、昨年11月の調査で採集した淡水魚類の紹介をしていきます。本日は私の愛するカマツカ類。見たかったカマツカ属Pseugogobioは残念ながら見れませんでしたが、魅力的な魚が多かったです。やはりGobioninaeはカッコイイですね。 Pseudorasbora parva。…

中国の淡水魚その4

タナゴ類です。正直いってかなり難しく後半は自信ありません・・。今回の調査では最低でも10種が採れており、その多様性はとても高いです。各種の生態を研究することが出来たらきっと素敵なことになるでしょう。しかし幼魚を生きたまま見分けることが出来る…

中国の淡水魚その3

クセノキプリス類です。最近ではクルター類との類縁性が遺伝的な側面から指摘されているようで(例えば、Mayden et al., 2009)、今後はクルター類とひとまとめのグループとして扱われるようになるのではないでしょうか。たしかにパッと見はクルター類にも似…

中国の淡水魚その2

昨日に引き続き、今日はクルター類です。日本にはワタカ一種しかいませんが、中国大陸では一大勢力のこのグループ、分類もまたかなり難しい印象でした。でもこの多様性は色々と興味深いです。 Hemiculter leucisculus。中国大陸に広く分布する種でカワイワシ…

中国の淡水魚その1

昨年は2回中国へ調査に行く機会がありました。そこではこれまで憧れだった多くの淡水魚に出会えたわけですが、せっかくなのでその感動を誰かと分かち合うべく、こちらで紹介していこうと思います。今回調査を行ったのは上海から約150kmほど西にある太湖(Tai…