オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

「水生昆虫大百科」神奈川県立生命の星・地球博物館(編)

現在、神奈川県立生命の星・地球博物館でおこなわれている「およげ!ゲンゴロウくん〜水辺に生きる虫たち〜」という特別展の展示解説書です。コラムを2つ書いている関係で送っていただいたのですが、内容があまりにも素晴らしすぎる!!真の水生昆虫愛好家の皆さん、必読の書です。

冒頭は図鑑編ということで、生体写真が紹介されているのですが・・

え・・えぇっ!という珍しい種類の生きた状態の画像がずらりと並んでいます。特にゲンゴロウ類は標本になってしまうとその美しさは半減というか1/4減くらいなんで、生きた状態の画像を多くの人にぜひ見ていただきたいです。これは必見です。
そしてこの生体写真はまさに冒頭の一部に過ぎなくて、この後4章からなる読み物編がこれでもかと面白いです。1章が水生昆虫の総合解説、2章が生態、3章が保全、4章が文化となっていて、その合間にコラムも挟まっています。どれもこれも情報の密度が高く素晴らしいものです。
個人的には48-49ページのコガシラミズムシの生態、64-66ページのトダセスジゲンゴロウの生態、73-76ページの南西諸島における農地転換と水生昆虫相の変遷の話、84-88ページの昔の東京都内における水生昆虫の話、134-135ページの水生昆虫と文化、のところ特に印象に残りました。
さて特別展の図録なので一般書店では販売されていませんが、ここで購入が可能なようです。一冊1000円!安い!
できれば特別展も見に行きたいのですが、九州からはあまりにも遠いです・・。