オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

標本の調査と整理。Q大に保管されている非常に貴重な67年前の標本です。

67年前に筑後川で採集されたカマツカの標本。この頃にはまだ夜明ダムができていなかったということで、このカマツカが生きていた頃の筑後川がどんなだったのか、想像するだけで楽しいです。

同じく67年前に柳川で採集されたカゼトゲタナゴの標本。同じ頃採られた標本にはセボシタビラやヒナモロコなど、いまは見られなくなった種も多く入っていました。これらの標本群については、いずれリスト化して論文として公表できればと思っています。
それにしても驚くのが標本の品質です。銀色や青色がきれいに残っていて、眼も生き生きとしており、とても67年前の標本とは思えません。どのようにしてこのような標本をつくることができるのか、その手順は不明です。ロストテクノロジーと言っても良いかもしれません。このコレクションの標本はほぼすべてこのような品質なので、偶然ではなく一定の手法があったのには間違いありません。そういう意味でも興味深い標本群です。