オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

先週新種記載され(一部の業界で)盛り上がっていたヒョウタンヒメドロムシ(ブログ記事はこちら)ですが、新聞にも記事が出たようです↓私の撮った写真を使っていただきました。

mainichi.jp

さて、ようやく県内は移動しても良いという感じになってきましたので、久しぶりに川に調査に行きました。のびのびになっていた某特定外来植物の状況確認です。

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これです。ナガエツルノゲイトウです。実はF岡県ではあまり確認されておらず、同じく特定外来生物のブラジルチドメグサやオオフサモの方が問題化しているのですが、昨年末に思わぬ川で本種をみつけてしまい焦っているところでした。本当は春先に一度行きたかったのですが、例のあれのせいでかなわず。。そして予想通り増えていました。

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ひとまずこの群落、1.8m四方ですが1時間ほどで駆除できました。こちらが駆除後です↑

しかしまだあります。

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別の場所にももう一群落あったのでこちらも少しやってみました。こちらは9m×1~2mという感じでしょうか。ただ陸域にもかなり入り込んでいます。

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こちらも水面に広がっている方はなんとかとりました↑

しかしながら陸域に侵入している部分はどうにもなりそうもなく、あきらめました。

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こんな感じです。上に土砂も多くたまっておりタデ類とともに陸上に繁茂しているので、なんとも困難です。

今回どんな感じか様子もわかったのでなんとかこれ以上増えないよう、色々と作戦を考えていきたいと思います。なおナガエツルノゲイトウは茎が折れやすく、折れた茎からも発芽することが知られています。すなわち駆除中に下流に流れていかないよう注意が必要です。今回はサデ網を下流側に構えて除去しつつ、他に流れていく茎がないか注意しながら作業を行いました。

九州では佐賀市が昨年に「佐賀市ナガエツルノゲイトウ防除実施計画」を策定しているようです→

www.city.saga.lg.jp

主な害として「水路の通水阻害、雑草化、そして在来種への悪影響」が挙げられています。外来水草の多くはアクアリウム用に輸入されたものが遺棄されたものが発端とされています。水槽内で水草が増えても、決して川や池に遺棄しないようにお願いいたします。また特定外来生物に指定されている種の栽培や遺棄は、犯罪となっております。お気を付けください。