オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

割合に常に私の車の中には複数の網が常備されています。なぜそんなに網ばかり持っているのか?必要なのか?と(身内から)問われることは少なくないのですが、すべて用途は異なり、湿地帯調査において必要なものです。遠征時にはこの中から取捨選択してもっていくわけですが、本当はなるべく全部あると安心です。無理ですが。

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以下解説です。

投網:言わずと知れた投げ網。魚類を採るときに使いますが、エビ類もけっこう採れます。調査用によく用いているのは30節2000目の細かいものですが、ちょっと大きい魚を狙う時は18節1200目も併用します。また超大型魚を狙う際にはコイ用投網も使います。投網は重いのが難点。また場所によっては使用禁止だったりします。

伸びるタモ網:釣具店などで売っているものです。ちょっと遠いところに浮いている湿地帯生物、アメンボ類などを採る時に役立ちます。強度はないのであまりガシャガシャすると壊れます。また内部が錆びて折れることがあります。

捕虫網:陸上昆虫はほとんど採りませんが、池や川でトンボ類などを採るときに使います。なので濡れることも想定して常備しているのはやや粗目のメッシュ生地です。

エビタモ:潜水して魚を採るのに使います。また、夜に魚やエビ、カニなどを陸上から採るのにも使います。網目が大きいので小さい魚は採れず、また口径が小さく軟弱なので大きな魚も採れません。しかし時と場合によってはものすごく活躍する網です。番外編としてセミ採りにも使えます。

目の粗いタモ網:枠のしっかりしたものです。泥の多い場所での魚採り、砂に潜っている魚採り、流れの早い場所での魚採りなどに使います。目が粗いので水生昆虫調査には不向きです。一通りの種を出す時の魚類調査で使うことが多いです。

目の細かいタモ網:枠のしっかりしたものです。通常は主にこれだけ使っています。ヒメドロムシから魚までなんにでも使えて便利です。特に愛用しているのがHOGAのIS40-1Wというものです。これはかなりハードに使えてかなり丈夫なのでおすすめです(リンク→HOGA)。一方で目が細かいので、泥や砂が抜けにくく、こうしたものを大量にすくったりする調査ではやや操作性が悪いです。

小さなタモ網:ごく浅い場所で小さな水生昆虫を採る時に使います。枠が薄いので、ぴったりと底につけることができます。ヒメドロムシ採りにも便利です。ただ強度は弱いので乱暴に扱うと首が折れて壊れます。

金魚網(小):採集そのものよりはバケツの中から採れた魚を選り分けることに使っています。が、ごく浅い小規模な水域でケシカタビロアメンボ類を捕まえるのにはかなり役立ちます。

金魚網(大):ごくごく浅い場所で小さな水生昆虫を採る時に使います。生地はかなり柔らかいので粗雑に扱うと壊れます。

この他、場合によっては超大型タモ網(幅60センチ)や、サデ網を使うこともあります。超大型タモ網は砂に潜っているカマツカ・シマドジョウ採りや水草豊富な池での大型ゲンゴロウ採りなどには便利ですが、環境への破壊力も大きいのでかなり限られた場合に出撃させています。サデ網は瀬でハゼ類やカジカ類を採る時に便利です。ただ私の場合はこうした採集は超大型タモ網で代用できるので、サデ網はあまり使いません。

なお、これらの網類は場所や時期によっては規制されていることもあるので、調査をする時は都道府県の内水面漁業調整規則などを確認しておきましょう。