オイカワ丸の湿地帯中毒

湿地帯中毒患者 オイカワ丸の日記です。

日記

2020年に「ネイチャーガイド日本の水生昆虫(リンク)」という図鑑を出したのですが、それを機に「日本産真正水生昆虫リスト(リンク)」というものを作成・公開して更新し続けています。図鑑というのは非常に使いやすくて知見も広まり有用なものですが、一方で出した瞬間から情報が古くなるのはやむを得ないことでして、その点をカバーしようと思って始めたものです。多くの方からの協力もあり、そこそこ役立つリストとなっていますが、何より自分に一番役立っています。やっぱり趣味でやってるのは自分に一番役立つ必要があります。

さてこのリストでは分布情報もまとめていますが、とても全種について都道府県レベルまでは追えないので、北海道、本州、四国、九州、対馬、南西諸島、大東諸島、伊豆諸島というレベルで整理しています。ただし色々な事情からいくつかの種については都道府県で追っているものがあり、例えば塩性湿地に生息する3種のガムシ、オオトゲバゴマフガムシ、エンデンチビマルガムシ、アリアケキイロヒラタガムシもその一つです。もし記録に見落としがあれば情報提供いただけるとありがたいです。

こちらそんな塩性湿地です。海岸沿いにあり少し塩分を含む塩性湿地は、いまの日本列島では失われつつあるとても貴重な環境です。そうした環境でしか生きていけない水生昆虫たちがいることも広く知られればと思います。

 

オオトゲバゴマフガムシです。

アリアケキイロヒラタガムシです。

この他に、エンデンチビマルガムシ、コヒラタガムシ類似種、クロチビミズムシ、ホテイコミズムシ、サキグロコミズムシ、キタミズカメムシなどが代表的な塩生湿地を好む水生昆虫類です。