今日は鳥類の調査というか現地でのお勉強に行ってきました。湿地帯生物が劇的に減少している昨今、当然のことながら湿地帯鳥類にも危機が迫っています。

砂浜にたたずむコアジサシです。実は福岡県希少野生動植物種保護条例の指定種です。今日行った県内某所では5年ぶりに繁殖(巣立ち)に成功しました。ということで今日は当地で保全活動を行っているNPO法人ふくおか湿地保全研究会のHさんから、現地をご案内いただいて色々とその要因を教えてもらいました(※すでに巣立ちは終わっており繁殖の邪魔にはなっていません)。
当地での本種の繁殖を阻害する要因としては、繁殖適地の減少、人間や犬や猫の侵入による営巣放棄、ハシブトガラスの襲撃による捕食、そしてヒナが孵化しても餌となる魚類や甲殻類の減少による餌不足、などなどが挙げられます。前途多難です。今年は地元自治会、行政、そして保全団体が協力して、様々な取り組みを行い、それとあわせていくつかの偶然も左右して、5年ぶりの繁殖成功が得られたのではないかということでした。この確率を上げていくために、今後も一つずつ問題を解決して、繁殖し続けるような環境をつくっていきたいです。

コアジサシの後ろを疾走するシロチドリ君。

岩の上に乗るシロチドリ君。活発でかわいいです。
